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わがやの娘たち

わたしは自他ともに認める断髪フェチ。39歳2女の母である。自他といっても、わたしの断髪フェチは、旦那も知らないし、ネットを通じて知り合った断髪フェチの友達にしか知られていない。わたしは人の髪をバッサリ切るのに快感を覚えてしまう。でも自分の髪が切られるのにはあんまり興味がない。ちなみにわたしの髪は自慢のロングヘアである。他人には短髪を強制するが自分の髪は長いのが好きなのである。我が家の娘2人の髪型は、小さい頃から、ショートカット。決まりというわけではないのだが、中学3年の長女と、小学校6年生の次女は今でもショートカットだ。ずっとわたしがジョキジョキ散髪してやっている。子供は大きくなってくると、親の趣味を押し付けるのが難しくなるのだが、我が家の場合は、娘2人とも小学校低学年からずっとソフトボールをさせているので、短髪が好まれる。娘たちにソフトボールをさせたのは、ショートカットを余儀なくされるという確信犯的なところもあったのだが、わたし自身が肝っ玉母さんの体育会系なので、自然な流れだったとも言える。長女の場合は、わたしに髪を切られるのを嫌がっていたこともあったが、一度も美容院や床屋などには行かせていないので、長いことわたしに散髪されて、いまではわたしの素人床屋に慣れきってしまい、いまさら美容室に行こうなんていう気も起こらないみたいだ。我が家では月に一回、娘たちの散髪することになっている。洗面所に新聞紙を敷いて、椅子を置いて即席の断髪台のできあがりである。わたしのような断髪フェチとしては、普通のショートカットだけでは物足りない。そこで梅雨に入ってジメジメしだすと、娘たちの髪型は、きっぱり「刈り上げ」カットである。我が家の「体育会系刈り上げショートカット」は長女の小学5年の夏から始まった夏の散髪の特別メニューである。お母さんの強い味方、刈り上げ用スキカルで娘たちの髪の毛は、すぱっと刈り上げに。スキカルは男の子の丸坊主だけでなく乙女の刈り上げにも大活躍してくれるすぐれものの電気バリカンなのである。最初買ってきたときは、娘たちを驚かせないようにスキカルを見えないところに隠していたのだが、散髪当日は、「夏だから、今日はいつもより短くするよ」と娘たちに断髪宣告。長女は予想通りスキカルを見てびっくりして、「お母さん、どうするつもり?」と言ってきたが、わたしは「今日は、これで刈り上げにしてあげるからね」とニコニコ。長女は、「バリカン??ちょっと、刈り上げは勘弁して」と言ってきたが、「バリカンが怖いの?あんたたちは髪も多いし運動して暑いから夏は刈り上げにしたほうがサッパリしていいじゃない」と強硬姿勢。こうなると娘たちは逆らえないことを知っている。耳にかぶさりかけていた長女の耳周りの髪の毛にスキカルが入り、バサリバサリと軽快な音を立てて刈っていく。快感である。初めてのバリカンに長女はびびりぎみ。耳周りと襟足をあらかた刈り上げ終わり、ハサミに持ち替えて前髪も短くカット。その後、スキカルのアタッチメントを外して、襟足ともみあげの産毛を全部剃ってやる。次女も例外なく、同じヘアスタイルに容赦なく刈り上げる。さらに襟足の刈り上げを女らしくしてやろうと、首の真ん中のぼんのくぼの両脇に飛び出している毛をスキカルでジョリジョリ剃ってやり、「W」の形の襟足を「V」にしてやる。これも娘の女心を思う母の優しさである。ぶつぶつと黒い剃り跡が残ってしまうのはご愛嬌。散髪したての娘たちの刈り上げはさわるとジョリジョリチクチクとして気持ちいい。まぁ、こんなドSのわたしに娘たちはよく付き合ってくれると思う。娘たちは本当にかわいい。ちょっと生意気な長女ももちろん。次に体験したいのが男の子の丸坊主。誰か刈らせて〜♪

記事作者:加来典誉
公開日:2022年10月22日(土)
カテゴリー:小説