「川の流れは絶えずして…」といったように流れという言葉には、我々の日常と隣り合わせの現実を表すのに使うことがある。流れとはベクトルである。ベクトルのある所には、物質とエネルギーが存在する。この三者は、必ず同時に存在する。物理学で言う所の、「最初の一撃」とは、ベクトル(流れ)だったのではないか。流れとは、+(プラス)から−(マイナス)に向かって動く方向である。電気だって磁力だって同じである。「流行とは下品なものである。なぜなら常に変化するから」という格言は。ヘラクレレイトスの「万物流転」と共通する。それは仏教における「諸行無常」である。流れとは変化ということを表すとすれば、時間が存在するということである。わたしは、万物の本質は「異質」「変化」「意外性」より成り立っていると考えている。流れとは「変化」のことであるとすれば、「異質」が「+(プラス)」と「−(マイナス)」、「意外性」が変化の滅である。